東海道 桑名宿といえば「七里の渡」の起点として有名ですね。
でも、もう一つ「七」に関わる秘密があってご存知でしたか?
七福神、春の七草、G7サミット・・・ラッキー7と「七」は縁起の良い数字なので、春の桑名でもう一つの「七」を探すことにしました。
とりあえず有名な方の「七」である
七里の渡跡にヒントが無いか・・・ウロウロ
鳥居の近くにある色あせた周辺地図(笑)を見ながら、旧東海道あとを指でなぞっていると
赤いラインが桑名の街中をカクカクカクと・・・曲がりくねっています。
さらに桑名宿の南端に「七曲見附」と書かれた場所を見つけました。
つまり「七」箇所も途中に曲がり角があるのでしょうか?
ほんとうに「七曲がり」かどうか、先人に想いを馳せて、東海道 桑名宿をカクカクカクと歩くことにしました。
鳥居の真下には東海道と書かれた石碑があり「曲がり角」を示しています。これは敷地から出るための目印なのでノーカウントですが、これから先の曲がり角にはこの石碑が埋め込まれているようです。
旧東海道はまず南へ向かいます。
八間通を横切ります。
桑名総社鳥居前を通過します。ここは曲がり角ではありません。
旧東海道は、「歴史を語る公園」に差し掛かります。取材時(2月末)はまだ桜が咲いてませんでしたがつぼみは膨らんでいました。
お堀の向こうの民家は石垣の上にあってビックリします。
なんとも可愛い富士山がいました。
無いな無いなと思っていたら公園の隅っこにあの石碑はありました。
あった!あった!
ここまで南下してきた旧東海道は西へ曲がります。これが「第1の曲がり角」です。
ほどなく旧東海道は、京町交差点を通過します。かつてここは桑名の中心地だったそうです。
またまた発見しました!
ちょっと90°じゃない鈍角な「第二の曲がり角」です。
ここから旧東海道はまた南下をしていきます。仏壇店の多いエリアです。
おっと!桑名中央通の交差点に「まっすぐタイプ」の石碑が参上!これはノーカウントです。あぶないあぶない!
そして桑名中央通りの先に最大の難所が待っていました。
どれどれどこまで来たのかと、案内図を確認してみると。
「旧東海道」だけカクカク??
石碑はありませんが、「第三の曲がり角」がこの場所のようです。
「第三の曲がり角」を西へ曲がる路地をのぞくと「第四の曲がり角」の石碑がこんにちわ!
そこから左を向くと「第五の曲がり角」の石碑が見えます。
「第三の曲がり角」から「第五の曲がり角」は、歩きでも1分おきに曲がり角がやってくるフィーバー地帯です!
現在の道はまっすぐになっていますが、以前は茶色いお宅の手前からカクカクカクと3回曲がらなければなりませんでした。
昔の人は、方向感覚がおかしくなっていたかもしれません。
気を取り直して、旧東海道を東へ進むと懐かしいおもちゃ屋が現れました。
その店の向かいに「第六の曲がり角」を示す石碑が現れました。
この先からは、旧東海道は桑名宿に入ってから三度目の南下となります。
お寺が1件。
お寺が2件。宗派はいろいろあれどお寺の多いエリアです。
しばらく進むと、旧東海道は日進小学校南交差点手前で県道福島城南線に合流します。
ここが最初の案内地図でみた「七曲見附」と呼ばれていた場所です。
信号の脇に「第七の曲がり角」を示す石碑はいました。
これで「七曲見附」まで「曲がり角」は「七」箇所あることが確認できました。
そして、ここが桑名宿の京都側出入り口と思っていましたが、まだまだ現代では街中なので、もう少し旧東海道を進むことにしました。
神社が1か所
神社が2ヶ所
矢田町で国道1号線と交差した先に、旧東海道に鳥居が出っ張っていました。
鳥居をのぞくと、まっすぐ遠く向こうに本殿が見えました。
そして旧東海道は突き当りになりました。
火の見櫓のような梯子の一番上に半鐘がかかっています。梯子のふもとの説明文と地図を見ると
ここは「矢田立場」と言い、桑名宿京都側の出入り口だったと書かれています。
そして「第八の曲がり角」がいました!
ここの地図を使って、おさらいをしましょう。
矢田立場で旧東海道 桑名宿は終わりです。
この角を含めると「八」箇所になりますが、ともかくカクカクカクと旧東海道 桑名宿は曲がりくねっていることが歩いてみるとよくわかりました。
カクカクカクとしてきた旧東海道は、まっすぐ南へ伸びていきます。
なぜ街中に曲がり角を造ったのか?
最後に少しお勉強を・・・
これは戦国時代から江戸時代初期に桑名などの城下町は、敵方から攻められにくいようにするため、外部と繋がる主要道路が街中へ入るとカクカクカクに折れ曲がるように整備したのだとか。江戸時代に入ってからも参勤交代の長~い大名行列がカクカクカクと歩いていたことをイメージすると楽しいかもしれませんね。
あなたの街にある旧街道もカクカクカクとしてますか?
七里の渡跡
住所:桑名市東船馬町
歴史を語る公園
住所:桑名市片町
七曲見附跡
住所:桑名市伝馬町
矢田立場
住所:桑名市矢田
四日市出身。小さい頃から地図を見るのが大好き。物流会社に就職後、愛知・上海・東京・静岡他へ引越9回を経て現在は四日市在住でほぼ毎日愛知へ通う。特技は中国語と道案内。得意ジャンル:鉄道、旅行、中国語、航空機、ラーメン