突然ですが皆様、うん十年前に教育テレビで放映していた「たんけんぼくのまち」という番組をご存知ですか?
確か小学4年生の社会科に合わせた番組だったような、、、(あやふや)
様々な街を歩いて最後にマーカーでサラサラサラーっと番組ナビゲーターのチョーさんという丸メガネのお兄さんがイラストマップを描く、という流れが定番のその番組。
編集の効果もあってものの2、3分で出来上がってしまう分かりやすい地図に「こんな地図作れたらいいのに、、、!」と毎回胸をときめかせていたものです。
時は流れて2016年、私の地元である松阪市飯南町有間野のイラストマップを作るという計画が持ち上がったという情報をget!!
これはもう完成まで追いかけるしかない、、、憧れのチョーさんに近づくために、、、と静かなる決意を固め、8月25日に実施された調査に同行させていただいたのでした。
当日は雨がパラつくなど、やや不安定な天候ながらも徐々に回復し、夏らしい雲が眩しい蒸し暑い日になりました。
この日の参加者は地区の皆さんが14人、コーディネーターさんが2人、そして県の事業のため、役所から合わせて6人、計22人がこのちいさな田舎に集結しました。そんな(有間野地区では)稀に見る団体一行が9時に地区の集会所に集合し、1日の流れを軽く確認した後、いざ、まち(と言っていいのか?)歩きを開始!
まずは比較的遠い場所から攻めます。
スタート地点から車で2キロ程度走り、その辺りにある場所を徒歩で次々と周ります。
橋の近くにあるお地蔵さまは川の事故を供養するために。
実は昔この辺りにお城があったらしい。お地蔵さまからすぐの場所。
次はまた車に乗り込んで、、、
あれ?こんな山中も行くんですか?
窓の外は小川。水は澄んでいて底まで見えます。有間野地区は松阪市の水源とは別にここの水から水道水を取っています。
車で20分程度山道を走った場所には開けた場所が。石垣もある、という事は人が入った跡がある、と。聞いたところ昭和初期まで人が住んでいて、その跡がここにはあるとの事。
それにしてもこれはもはやまち歩きとは言えない、、、山歩きやな、、、と思えど、考えればそこには人が住んで、小さいながらも文化があった、と考えるとここも「まち」の遺跡と言えるのかもな、と感慨深くなるのでした。小さいマチュピチュみたい。行った事ないけど。
車で走っているときは急斜面しかなかったのに平地が現れる!
むっちゃ山奥なのに石垣が積んであるという不思議な光景。
さて山を下って小高い開けた場所へ。
ここに鉄中城というお城があったとの事。あれ?さっきも城の話聞いたような、、、何なん城跡多い、、、?田舎のくせに、、、!
どうやら有間野地区には3つの城があったらしい。そして時代は全て戦国のもの。
歴史があるんだな、、、田舎のくせに、、、!!
今は栗の木が植えてあるけどもともとは城があったらしい。
お城の井戸。土が侵入してかなり浅くなっている。深さ2mぐらい?
午前中最後は地区のお寺「浄源寺」へ。
普段何気なく訪れるそのお寺、実は何と3回も本堂を焼失しているとの事!
今は瓦屋根ですが以前は茅ぶきだったらしいのです。その頃の姿も見たかったな、、、
お寺で3回も火事があったなんて知らなかった、、、!
お昼休みは各自取って午後は有間野公園から!
実はこの公園は山の入り口だったりします。遊歩道に繋がっていたり、お不動様が奥にあったり、、、未知の世界への入り口っぽさがあります。(無いか…)
結構山の急斜面に沿っているんです、この公園。
次は近くにある2つ目の地区のお寺「極楽寺」へ。
本堂にはきらびやかな立像が。小さい頃から見慣れた本堂ですが改めてその長い歴史を確認。感慨深いものです。暑い中のお茶も美味しい。
ふと話を聞くそばで、、、あっ!お寺のお母さんが描かれている!!
地図を描いてくださるイラストレーターさんも同行されていて、お話を聴くのは他の方にお任せして、記憶しておくために話を聞いた方のイラストをいつも描いている、との事なのです。
極楽寺からまた移動。
休校した母校・有間野小学校のイチョウや有間野神社を駆け足でまわって、、、
樹齢は60年ぐらい?小学校にある大きな雌雄のイチョウの木は秋には鮮やかな黄色になります。銀杏もたわわにつけるのです。
小さい頃から慣れ親しんだ神社。小学生が少なかったので毎年2回あるお祭りで稚児役を演じるのは必須。巫女さんみたいな格好して舞ったなぁ、、、
今度は常夜灯前でストップ。
でもこんなの道端にあるって知らなかった、、、驚
近所のおっちゃん曰く「明かりが灯ったら風情がある(ちょっとドヤ顔)」。
なんだかみんな子どもみたいになってます。
そして今日の調査の最後は「子安地蔵」、
何と子宝祈願ができるお地蔵さん。ここも知らなかった!
「ほんまに授かるから!」というおばちゃんの一言を耳にし、割とガチめに念じておきました、、、(結婚してないけどねー)
お地蔵さま、30歳越えているほうのアラサーですが子宝のほどよろしくお願いします、、、
さあ今日の調査は終了!1日の成果をまとめます。
コーディネーターさんを中心に地図に回った所を書き込んだり、付箋を貼って情報を共有したりします。
頭を突き合わせて情報を共有、話を合致させていきます、、、
今後は同様の調査を重ねたり、地元の長老陣に話を聞いたりして地図を完成に近づけていき、来年3月に仕上がるのを目指します。いやー結構時間がかかるもんなんですね、チョーさんもびっくり。とりあえずどんなになるかが楽しみです!
できるだけ同行していきますよ~\(^o^)/
hiromi。OTONAMIE公式記者。三重の結構な田舎生まれ、三重で一番都会辺りで勤務中。デンマークに滞在していた事があるため北欧情報を与えてやるとややテンションが上がり気味になる美術の先生/フリーのデザイナー。得意ジャンルは田舎・グルメ・国際交流・アート・クラフト・デザイン・教育。