ワタクシごとで恐縮ですが、団塊ジュニアの少し後に生まれ、団地で生まれ育った。少し前に家族で実家へ帰ったときに、夕飯まで時間があったので近所を散歩していた。
当時、近くに学校はなく幼稚園・小学校へは片道30分くらい歩いて通学していた。
今のこどものように集団下校という制度はなく、仲の良い友だちたちと下校していた。
30分。結構長いので通学路を無視して、「ワープ」と呼んでいた近道を先輩から教えてもらったり、自分達で開発していた。
いま親になって「当時、親は心配だっただろうな。」と思う。
団地の中に古墳があるのだが、散歩をしていて、ふと思い出した。
「古墳の近くの近道に、恐い道があった気がする。小学生の時は恐くて近づかなかったけど、ワープに失敗して迷うとそこへ行き着いたりして恐かった…。」行ってみよう。
「そうだった!」地蔵が、かなりたくさんあったのだ。そして地蔵の参道になっている。
古い地蔵がならぶ参道が森の中へ続いている。小学生当時、うっそうとして薄暗くて恐かった。しかし、オトナになって訪れると神秘的ですらある。
でも、何故こんなにたくさん地蔵があるんだろう?
父親に聞いたところ「八十八カ所地蔵めぐりができる。」とのこと。(そういう大切なことは小さい時に教えてね!)四国の八十八カ所めぐりのショートカット版みたいな感じ。この参道は東雲寺というお寺に続いている。
春には梅の名所としても紹介されていました。(ぜんぜん知らなかった…)
https://www.kankomie.or.jp/event/detail_7951.html
東雲寺は、伊勢湾を望む津市を一望できる高台にある。
東雲寺を出て参道を下っていくと、垂水方面の入り口にたどりつく。
「石の中にも極楽ぞある。」
なるほど。深い。
とてもパワーを感じます。えっパワーといえば…
私が育った団地は「結構ガチな団地!」という感じで、まさかそんな中にこういった歴史的なスポットがあるとは。
皆さんは「なぜか急にこどもの時の記憶を思い出す。」経験はないだろうか?こどもの時に見た光景、におい、感覚。なんでオトナになってその光景などを思い出すか、オトナになった今、何も関連性がないのに…。
もしかしてそこには、こどもだった自分からオトナになった自分への大事なメッセージが込められているのかも知れない。
東雲寺
三重県津市垂水2750
http://yaokami.jp/1245185/
村山祐介。OTONAMIE代表。
ソンサンと呼ばれていますが、実は外国人ではありません。仕事はグラフィックデザインやライター。趣味は散歩と自転車。昔South★Hillという全く売れないバンドをしていた。この記者が登場する記事