こっちにペッタン。
あっちにもペッタン。
大のオトナが何をしているのでしょうか?
こっちにカキカキ。
あっちにもカキカキ。
子どものコトを本気で考える会を取材した。
地域でつくる子どもの居場所と学びのあり方フォーラム。
主催者は以前OTONAMIEでも取材させていただいた、のびすく松井塾の代表、松井強さん。(以前の記事はこちら)
静岡大学大学院教授の、館岡健雄氏。SHIENという考え方を提唱している。
牧ノ原市長の、西原茂雄氏。地方創生で日本トップを行く牧之原市のリーダー。
津市副市長の、盆野明夫氏や、
津市にあるヤナセクリニック産婦人科院長の柳瀬幸子氏などを中心に、パネルディスカッションも行われていた。
ところで「みんなの学校」という映画はご存じですか?
大阪市立大空小学校。大阪市住吉区にある公立小学校。2012年度の児童数・約220人のうち、特別支援の対象となる数は30人を超えていたが(通常学級数6・特別支援学級7)、すべての子供たちが同じ教室で学ぶ。教職員は通常のルールに沿って加配されているが、地域の住民や学生のボランティアだけでなく、保護者らの支援も積極的に受け入れた「地域に開かれた学校」として、多くの大人たちで見守れる体制を作っている。学校の理念は「すべての子供の学習権を保障する学校をつくる」であり、不登校はゼロ。唯一のルールとして“自分がされていやなことは人にしない 言わない”という「たったひとつの約束」があり、子供たちはこの約束を破ると“やり直す”ために、やり直しの部屋(校長室)へとやってくる。テレビ版「みんなの学校」の放送後には全国各地から、支援を必要とする子どもたちが数多く、校区内へと引っ越している。(HPより)
今回取材したフォーラムは、午前中に「みんなの学校(ドキュメンタリー映画)」の上映会を行い、午後にパネルディスカッションやワークを行い、「子どもの居場所」についてオトナが考える会だ。
文字にすると、とても堅苦しい感じになってしまうが、会場は楽しげな雰囲気であった。
印象的だったのは、静岡大学大学院の館岡教授が提唱している「SHIEN(してもらう・してあげる)」という考え方だ。
高度成長時代、日本はモノを作ることで成長した。そのような時代は「分離」の時代、いわゆる縦割りや責任の細分化の時代だ。
しかし21世紀に入り、モノは溢れている。家族も核家族化や多様な家族構成になっている。職場や学校など、社会全体のいろいろな問題に対して、従来の体制では解決できなくなってきた。
そう、20世紀の社会体制は西洋の物質文明といった外側重視の価値観だ。それらの価値観は終わりを告げていると、みんな気づき始めている。
だから、21世紀は、人との繋がり、関係を大切にする内側重視の価値観だ。
つまり「してもらう/してあげる」。力を引き出しあう社会。
現代の考え方だと思った。
今の子どもって、私たちの子ども時代と比べると、なんだか息苦しそうだ。はっきりと子ども達に、モノでなくコトやココロの充実の時代が、リアルに始まっていることを伝えたいと思った。
ワークのテーマは「子どもの居場所づくり」。子どもの居場所をつくるにはどうしたらいいのかを「学校・親・子ども・行政・地域・自分」のテーマから選び、各グループで理想を追求し、理想を実現させるにはどうしたらよいかを発表。
若者からシニアの方まで、多くの意見やアイデアが飛び交っていた。
こういったルールや設えが、楽しく考え学ぶコトに繋がっていると実感した。
発表では「なるほど!」と思うことや「ハッ!」と私のココロに突き刺さるような意見やアイデアがたくさんあった。
こどもの未来を想う。それは地域の未来をみんなで創ることであり、みんなが持っている、理想の新しい時代を創っていくことだ。理想を現実にする、オトナの責任。
できるだけ楽しく!!
イベント「地域でつくる子どもの居場所と学びのあり方」
※来年もGWの最終日曜日にイベントが予定されています。
NPO法人世界SHIENこども学校のびすく
Free 0120-279-184
TEL 059-253-3133
HP http://nobisuku.info
住所 三重県津市乙部4-17
映画「みんなの学校」HP
http://minna-movie.com/index.php
世界を変えるSHIEN学 ──力を引き出し合う働きかた
http://www.amazon.co.jp/世界を変えるSHIEN学-──力を引き出し合う働きかた-舘岡康雄/dp/4845912953
村山祐介。OTONAMIE代表。
ソンサンと呼ばれていますが、実は外国人ではありません。仕事はグラフィックデザインやライター。趣味は散歩と自転車。昔South★Hillという全く売れないバンドをしていた。この記者が登場する記事