鳥羽市浦村にある海の博物館。
日本の海について学ぶとき、これほど適した施設はないと思う。ここでは伊勢湾の漁業や鳥羽志摩の海女文化や東紀州の鰹、マグロ、捕鯨文化まで、広く日本の海洋文化を学習することができる。
展示棟は木造中心で、重要文化財に指定され美しい。建築物としての価値も高い。
しかし、何より素晴らしいのは、この博物館がただ展示するだけでなく、海を守る為に、日々活動していること。
海は、人間との関わり方によって汚れてきた。かつては、良い漁場であった伊勢湾も、高度成長期以降汚染が酷くなっている。この博物館は、汚染を回復させるためにアマモという海藻を増やす活動等を続けている。
この博物館が、活動にこだわる理由は、その成り立ちにあるようだ。この施設は1971年に石原円吉という方が創った。彼は、伊勢志摩国立公園指定に向け尽力し、また伊勢志摩を桜でいっぱいにしようと植樹し続けたことでも有名。
漁師から国会議員になった石原円吉は、日本の漁業と海を守る為の施設として、私財を投じてこの博物館を創ったという。その精神は、今も全くぶれず続いている。
釣りやサーフィン等、海のレジャーを楽しむ人に、是非一度訪れてもらいたい施設です。
海の博物館
住所:三重県鳥羽市浦村町大吉1731-68
TEL:0599-32-6006
http://www.umihaku.com/
OTONAMIE公式記者。趣味は釣りとサーフィン。まだ見ぬ三重の魅力を求め、名古屋から三重県南部エリアへ足繁く通っている。得意ジャンルは三重の日本酒、グルメ、釣り、サーフィン、キャンプ。