ホーム 02【遊びに行く】 12月10日(日)まで三重県総合博物館で開催中 |第35回企画展「鳥のひみつ調べ隊!みて・きいて・ふれて」見どころをご紹介!

12月10日(日)まで三重県総合博物館で開催中 |第35回企画展「鳥のひみつ調べ隊!みて・きいて・ふれて」見どころをご紹介!

MieMu三重県総合博物館で開催中の第35回企画展「鳥のひみつ調べ隊!みて・きいて・ふれて」行ってきました。

街や海、森林で見かける、私たちにとって身近な鳥。この企画展は、ジャンルを飛び越えた様々な側面から鳥のひみつをひも解いていく内容です。鳥の祖先、鳥ならではの飛ぶための工夫などの形態的からの考察、芸術作品で見る鳥の歴史や食文化の紹介なども。鳥に関する貴重な剥製や骨などの展示資料は、なんと293点!中には実際に触れる標本や、鳥の声が聞けるブースまであり、誰でも鳥に関する知識を深めて楽しめる工夫が、会場内のあちこちにちりばめられています。本展担当の学芸員の1人、稲垣玲弥さんにうかがった展示の見どころ会場内を併せてご紹介していきます。

絶滅した世界最大の鳥を始め、多種多様な鳥たちを見にいこう

最初のフロアでは、鳥の分類や起源の紹介から始まります。稲垣さんにうかがった見どころは、世界最大と言われている「ジャイアントモア」。なんと足先から頭まで3m!既に絶滅しており、空を飛ばない鳥です。画像左に映るガラスケース内には、世界最小に近い鳥で全長10cmの「チャムネエメラルドハチドリ」が展示されています。そちらと比較してみても、そのサイズ差は一目瞭然です。

「ジャイアントモア」の横で、稲垣さんにポーズを取っていただきました。左に「チャムネエメラルドハチドリ」

本展では、鳥の分類のマークが、全ての鳥名の左上に記載されています。これらは、夏鳥・冬鳥など、三重県内で観測された鳥の移動のシーズンのデータを基にした分類だそう。最初に頭に入れておくと、展示がより楽しめそうだなと思いました。

左上のマークに注目です

次に進みますと「飛べる秘密を調査せよ!」というテーマの展示です。鳥の最大の特徴と言えば、空を飛ぶこと。そのための羽の作りや胸の筋肉などの紹介を感覚的に理解できるようになっています。

天井に吊るされた鳥の剥製にも注目です!

ここでの稲垣さんおすすめの見どころは、キジの体に生える羽を抜いて並べた展示だそうです。一羽のキジが、ものすごい総量の羽をまとっていることが一目でわかります。しかし、これは全ての羽ではなく、首・背中から尾・胸・翼の部分だけとのこと。ぜひ会場で、一枚一枚の羽を見てみてください。

足元には、鳥のサイズ感がわかるこんな仕掛けもありました

「きいて・ふれて」ほしい!鳴き声を聞いたり、標本を触ってみよう

会場に設置されたタッチパネル上で、聞きたい鳥をタッチするとその場で簡単に鳴き声を再生し、聞くことができました。稲垣さんのおすすめは、「オオハクチョウ」の鳴き声だそうです。大きな声で鳴くのが特徴とのこと、骨格を眺めながらそのボリュームをご自身の耳で確かめてみてください。

「オオハクチョウ」の鳴き声は、パネルをタッチすると聞くことができます
長い気官に共鳴させることにより、大きな声で鳴く「オオハクチョウ」の全身骨格

標本が触れるブースはこちらです。カードやおもちゃ、クイズのコーナーが全部で4種類ありました。

まだまだ展示は続きます。剥製がテーマ別に並べられているので、観ていて飽きることがありません。カップルの剥製が並ぶコーナーでは、オスとメスの色や形が違うのが特徴であるオシドリなどが。オスの方が派手なものが多いそうなので、見比べてみてください。

工芸品や食を通して、古くからの鳥と親しんできた文化を知ろう

稲垣さんおすすめの作品は、画像左の土瓶。蓋をあけてお湯を入れ、くちばしからお湯を注ぐことができる道具です。ぽってりと丸っこい形が印象的なこちらの土瓶、一見雀に見えないこともないのですが、ウズラの白い筋の模様が、とてもよく表現されているのでウズラだろうとのこと。他にも、屏風や器など鳥モチーフの美術工芸品が並べられています。それぞれの鳥の特徴のどの部分が選び取られて表現されているか、目を凝らして見るとおもしろい発見があると思います。

剥製と工芸品を同時に見比べられる、総合博物館ならではの体験

食文化の紹介コーナーでは、「かしわ飯(鳥の炊き込みご飯)」と「とり焼(みそだれに漬けて焼いた鳥肉)」の作り方を動画で見ることができます。ここでの見どころは、山盛りに盛られたかしわ飯のサンプル。行事の日に皆で食べていたメニューだそうで、山盛りにするのが特徴なんだとか。動画と実物サンプルで、ぜひご覧ください。

三重県で野鳥を見に行こう

会場の最後のフロアでは、野外観察する際に知っておくべきことや三重県内の野鳥観察スポットが紹介されています。道が整備されていたり、鳥に詳しいスタッフがいたりと、稲垣さんおすすめの場所だそう。なんと、MieMu周辺には約66種類の鳥が生息しているとのこと(※季節により種類は変動)会場には、双眼鏡が設置され自由に使っていただけます。野鳥観察初心者の方は、この双眼鏡を使い、会場内の剥製や標本を眺めて野鳥観察の練習をしてみてくださいとのことです。

かわいい公式キャラクターシロチドリの”しろっち”を家でも楽しもう

本展のグッズがミュージアムショップにて販売中です。読み応えのある充実した内容の図録、公式キャラクター”しろっち”となかまたちのフレークシールなどがあります。お帰りの際にはミュージアムショップにもお立ち寄りください。

盛りだくさんの展示は、老若男女が五感を使って楽しみながら鳥や自然への知識を深められる内容となっていました。身近な鳥と三重県の自然環境に興味を持ち、これからもがお互いに共存できる関係でいたいと思いました。展示は、2023年12月10日(日)まで。期間中は講演会やワークショップなど関連イベントもあります。詳細は、三重県総合博物館のWebサイトをご確認ください。


開催概要
第35回企画展「鳥のひみつ調べ隊!みて・きいて・ふれて」

開催期間 2023年10月7日(土)から12月10日(日)まで
前期展示:10月7日(土)から11月5日(日)まで
後期展示:11月7日(火)から12月10日(日)まで
休館日: 毎週月曜日(祝日の場合はその翌日)

開催時間 9時〜17時 ※最終日は16時30分まで
観覧料
一般    800(640)円
学生    480(380)円
高校生以下 無料
※( )内は20名以上の団体料金です。
※ 詳細は、三重県総合博物館のWebサイト


本記事は、内覧会のご招待をいただき作成しました。

 

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