ホーム 02【遊びに行く】 pray. 祈り願うココロを取り戻せたならば。岩に彫られた仏様、石山観音。

pray. 祈り願うココロを取り戻せたならば。岩に彫られた仏様、石山観音。

神様、仏様。

“祈りや願い” なんて口にしていたら、笑われてしまいそうな現代。

しかし、この国に生まれ育った私には、その概念が根付いている。

日本にはどの地域にも、神社、寺、地蔵がビッシリ存在する。

地方に暮らしていると、特に私は田園地域に暮らしているので、他に建物が少ないせいかその存在感が強くなる。

今回は、日本を代表する磨崖仏(岩に彫られた仏や菩薩)、三重県津市芸濃町にある石山観音を訪れた。

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石山観音があるのは、関ドライブインからクルマで10分ほど走った、山林だ。

石山観音には40体ほどの磨崖仏が存在する。

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入口正面に地蔵菩薩立像。
室町時代初期に彫られたらしい。

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穏やかに微笑むような表情。

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少し歩くと、沢山の磨崖仏が存在することに驚く。

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頂上からは伊勢湾を一望できる。

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馬の背と呼ばれている巨岩。

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巨岩に彫られている磨崖仏。神秘的ですらある。

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歩く。

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大きな阿弥陀如来立像に驚く。3.5mにも達する巨像だ。

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また台座を合わせると5m超える、鎌倉末期に彫られた阿弥陀如来立像もあるという

入口に戻ってきた時には、日が暮れ始めていた。

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古くより、何かを祈り、願ってきた人間。

科学的根拠ではなく、信念を頼りにしていた人間。

常に祈り、願い続けることで、ココロの平安が保たれていたのだろう。

経済成長が壁に当たり、昔のようにモノやお金ではない価値を求め出してきた世代。

磨崖仏はジタバタと生きる私を、優しい微笑みで見守ってくれているような気がした。

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pray. 祈り願うココロを取り戻せたならば。

何かを新たに創り出すのではなく、すでにそこにある価値に気が付くこと。

経済力より強い力が、日本には存在していたこと。

そしてその力は、個々の身体に宿る、大切なところに作用するということ。

 


 

石山観音
三重県津市芸濃町楠原

 

 

 

 

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