ホーム 01【食べに行く】 こんなにおいしい、エビフライがあったなんて・・・ in England

こんなにおいしい、エビフライがあったなんて・・・ in England

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6月の後半。
知り合いと、仕事の打合せ場所について電話をしていた。

私:こんなジメッとした天気のときって、無性にサクッとエビフライが食べたくない?
知り合い:じゃ、イングランド集合で。

打合せ当日、私はイングランドへ向かった。

 

イングランドは、とても「いんぐらんど」だった。

私が暮らす津市安濃町からイングランドまでは、飛行機を乗り継ぎ約14時間。

たまらなく愛おしさを感じる、ロゴ。

しかし、打合せ場所の「いんぐらんど」までは、車で約1時間。

里の駅ないぜしぜん村の前からの景色。

リアス式海岸に、ぽこぽこと小島が浮かぶ南伊勢町にやってきた。

小さな浦(漁村)が点々と存在している。

漁業が盛んな町。

 

柑橘類の段々畑。

ミカンなどの柑橘類も、豊富に栽培されている。
のどかな風景をドライブしているだけでも、楽しい。

ユニオンジャックが目印の「Supper Lest いんぐらんど」。

店内には絵画なども飾られている。

マスター:いらっしゃいませ。お二人ですか?

店に入ると、上品なマスターと奥さんが出迎えてくれた。
知り合いとの待ち合わせだと告げると・・、

マスター:どうぞ、ごゆっくり。

と、紳士的なスマイルとともに、厨房の方にもどっていった。
知り合いが到着するまで、店内を眺めていた。

やはりユニオンジャック。

いたるところにユニオンジャック。
アンセム、God Save the Queenが頭の中で鳴り響く。
さぞかしUKフリークなマスターに違いない。

 

特別なパン粉でつくる、人気のエビフライ。

ファニーなフォントや、ミックスジュースあたりなどから、どこか懐かしさを感じる。
「いんぐらんど」には、フィッシュ&チップスなどはない。

1,300円。
他のメニューより強気の価格設定である、エビフライランチを注文。

ネットで「いんぐらんど エビフライ」を検索すると・・。

エビフライランチを紹介しているのに、なぜか写真はハンバーグランチ。
でも、それより気になるのは・・。

特別なパン粉を使っているエビフライランチ(1,300円・税込)は、香ばしくて甘みがあり、ほかにはない味が好評を得ています。観光協会HPより

特別なパン粉とは、どんなパン粉なのだろう・・。
お店のマスターに聞いてみた。

マスター:はい。特別なパン粉は、企業秘密ですよ。
私:んー、ますます気になるのですが・・。やはりエビフライが人気ですか?
マスター:はい。うちの最高のお料理です。

テーブルからユニオンジャックを眺めながら、エビフライへの期待は高まっていった。

 

「いんぐらんど」名物のエビフライは、英式でなく仏式だった。

ぐーぐーとなるお腹。
仕事の打合せはまるで耳に入らず、思考がエビフライに支配されていく私。

マスター:はい、おまたせしました!

やってきのは、特別なパン粉で作られた、企業秘密の尾頭付きエビフライ。
もうちょっと寄ってみよう。

おわかりでしょうか?
ころもの細かさ。
以前友人に聞いたところ、
・ころもが細かい→フランス式
・ころもが荒い→イギリス式
らしい。

明治期に洋食文化が、日本に入ってきたときのお話し。
当時の日本の料理人がフランスへ修行へ行き、フランス料理の技術を日本へ持って帰ってきた。
もう一方、日英同盟の影響もありイギリス海軍が日本に持ち込んだ、イギリス料理の技術。
この2つのルーツが、どうやら日本の洋食文化を作ったのらしいだとか。

さて、一口。
細かなころもが「サクッ」と、口に広がるエビの香ばしい風味。
この細かな、ころも独特の「サクッ」と感が、何とも上品。

「サクッ」と「プリッ」と。

タルタルソースが奏でる、ハーモニー。

打合せにきた4人全員が「サクッ」「プリッ」に夢中。

エビフライのしっぽは、食べる派?食べない派?
では頭も、食べる派!?食べない派?
多分、日本中で何万回も交わされたであろう、そんなたわいもない話。
友人の言っていた、洋食の定義を思い出した。

“洋食とは、ごはんに合うご馳走”

日本独自の食文化である洋食。
そして、エビフライのある幸せな時間。

 

「いんぐらんど」が「いんぐらんど」である理由とは?

エビフライランチに付いてくる、コーヒーとデザートをいただきながら、マスターに少しお話しを聞かせてもらった。

ここ「いんぐらんど」は創業より約30年。
約30年前に、食品販売の仕事をしていた、マスターの奥さんの知り合いにエビフライを教わり、それ以来ずっと変わらぬ味とのこと。

私:しかし、なぜお店の名前が「いんぐらんど」なのですか?

マスター:昔ね「イングランドに5年間住んでいた」と冗談で言ってたんです。そしたら友人から「お店の名前は “いんぐらんど” にしたら」ということで・・。

私:え・・、ということはマスターはイングランドに思い入れがあるとかでは・・。

マスター:ないですね。

というと、マスターはやさしく笑った。
帰りにわざわざ玄関先まで、見送りに来てくれたマスター。

マスター:またゆっくり遊びにきてくださいね。

そういうと、マスターは私たちの姿が見えなくなるまで、見送ってくれた。

今日も南伊勢のイングランドには、やさしい時間が流れている。

 


 

Supper Lest いんぐらんど
三重県度会郡南伊勢町神津佐1339-4
tel  0599-66-1819

 

 

 

yusuke.murayama

村山祐介。OTONAMIE代表。OTONA MASTER。
ソンサンと呼ばれていますが、実は外国人ではありません。仕事はグラフィックデザインやライター。趣味は散歩と自転車。昔South★Hillという全く売れないバンドをしていた。この記者が登場する記事

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