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御朱印ガール・歴女歓迎!フトコロが深すぎる…品格&かわいい専修寺の御朱印帳

こんにちは!実はちょっと歴女なTOSHIです。最近話題の「御朱印ガール」にも興味があります。

今日は、三重県、津市の高田本山専修寺から

「宣伝も何もしていないのに売れている(!)」

という御朱印帳と、その深すぎる歴史を感じるエピソードをご紹介します。茶席の「刀掛けの棚」も撮影させていただきましたので、お楽しみに!

悩みがふきとぶ!?ダイナミックさ

のっけからいいますが、こちらのお寺と御朱印帳、おすすめです。

「こういうお寺があるなんて、三重ってすごい!!」

と思いましたよ。

真宗高田派本山専修寺(せんじゅじ)は、その名の通り真宗高田派の本山で、「高田本山」と通称親しみを込めて呼ばれている寺院です。

高田派に所属する寺院は、全国に600余りあるとか。

そしてこちらでは、栃木県真岡市にある本寺専修寺(ほんじせんじゅじ)とともに、境内の御廟(ごびょう)に、親鸞のご遺骨をお守りしているんですね。

高田本山専修寺について、事前のリサーチで私がびっくりしたことはほかにもあって、明治天皇が行幸されたことがあり、「賜春館」という建物は重要文化財になっているとか、武家との関わりも深く、茶席には「刀掛けの棚」があるとか、さすがは本山、歴史が深いです。

あと、蓮(はす)のオーナーになれるとか・・・すてきですね!さあっ、行ってみます!!

それで、こちらの取材に来る前、ちょっと嫌なことがあったんですけれど、歴史ある門をくぐったとたん、本当に悩みがふきとんだんです。

広い!建物が大きくてダイナミック!!中国か京都に来たみたい、というのが、最初の率直な感想でした。

例えば「御影堂」は親鸞の木像を安置し、歴代上人の画像を敬置するお堂なんですが、こちらにはなんと、畳が725枚敷かれているんですね。

畳が725枚敷かれている!

私は実際にお参りしましたが、広いだけでなく華麗な細工がほどこされた堂内は非常に美しく、どこかこの世ならぬ雰囲気があって、しみじみとありがたい気分になれました。

宣伝もしていないのに売れる!品格&かわいい御朱印帳

では、いよいよですよーー。こちらに好評の御朱印帳があります。御朱印もここでいただけます。

うわあ、上品かつ、なんだかぬくもりを感じさせるインテリア!

こんな看板もありますよ。かわいいですねーー。

「それ、私が作ったんです」

とおっしゃるのは、高田本山専修寺の進納所にいらっしゃる、村上さんです。どうかよろしくお願いいたします!

ちなみに、御朱印とは、もともとは参拝者が写経をし寺に納めた時にいただく印でした。今は納経しなくとも、神社やお寺をお参りした証しにいただくことができます。

最近は、お参り先で御朱印を集める「御朱印ガール」といわれる女性が増えていたりで、ちょっとしたブームなのです。

こちらの高田本山専修寺も、400年近くの歴史がある「村田紙店」とコラボで御朱印帳を作られ、発売開始。バリエーション豊かなフルハンドメイドの御朱印帳は、「宣伝も何もしないのに売れている」とか。

村上さん:「最初の1冊が売れた時は、嬉しかったです。それが、この前は一度に5冊買われた方もいらっしゃいました」

ーー人気ですねーー。拝見してもよろしいでしょうか?

そうしたら、すてきな御朱印帳がいっぱい!本当に、バリエーション豊かなんですね。

まずは、女子も喜びそうな、「かわいい」御朱印帳から。

こ、これはかわいいですよ!中央の紫のなんか、私がほしいですね。

これもたまらない!右のは、香水のビンでしょうか・・・。

村上さん:「外国の紙を使用したものもあるんですよ。これは、刺繡をした紙で作った御朱印帳です」

ーー刺繡をした紙で作った御朱印帳ですか!もう、きゃーって言いそうな自分がいます。

かわいいより、渋いものが好みなあなたも大丈夫。

これもいいですよねーー。ちなみにこれらはすべて2000円です。

さて、「かわいい」から「品格」へ。

「最高級の御朱印帳」が、これです!!

美しい!!品位がありますよね・・・。

色もそうなんですけれど、実際に見ると、紙の質感にも、なかなかない、上質さと、品格があります。

村上さん:「本山の格に恥じない、品格のある、本物です」

表紙に京都府指定無形文化財である黒谷和紙にこんにゃく糊を塗りこみました。

蓮のちぎり絵は、国の伝統工芸品、美濃和紙のもみ染め。

水面に映る蓮の葉は、かげろうの羽根とよばれる、土佐典具帖紙で、世界一薄いといわれているとか。

専修寺の山号、「高田山」を金箔で押しました。

ハンドメイドのため、同じものがありません。

まさに最高級の御朱印帳。価格は6000円です。

取材の途中からほかの方も一緒になってお話ししてくださったのですが、

「御朱印ガール、歴女の皆様も歓迎です」

「それもご縁ですよ」

と、皆さん、始終なごやか。

蓮(はす)のオーナー制度についておたずねした時も、いきいきと、皆さんの夢を語ってくださいました。

こういう方々に守られて親鸞もお安らかではないかな、と思いました。

茶席の「刀掛けの棚」などに見える、歴史のリアルさ

高田本山専修寺は、藤堂高虎などで有名な藤堂家とも縁があり、輿入れもあったのだそうです。

武家との縁の深さをもうかがえるのが、庭園にただずむお茶席、「安楽庵」の「刀掛けの棚」や「にじり口」です。

こちらが、その「刀掛けの棚」です。

ここに武士の命を預けて、茶席に入ったんですね。

そして、にじり口は少し大きいのですが、これは体が大きい、武家の人でも入れるように作られたといわれています。

また、この茶席には、中央に襖があって、客席と亭主席の間仕切りになっています。

これは千利休の長男、道安(どうあん)が、足が不自由だったので、茶道具を運ばせ終わってから、その襖を開いて点前(てまえ)をしたためだ、といわれていて、この形式を道安囲(どうあんがこい)といいます。

道安と有楽斎(織田信長の末弟)の2人の高名な茶人の工夫が中心になった茶席なので、「安楽庵」という名前がついたそうです。

本や映画、ドラマの中でしか知らない、沢山の歴史上の人物が本当にここにいたのだ、ということを実感できて、心洗われた、本当に充実した日でした。高田本山専修寺の皆様、ありがとうございました。

※安楽庵の見学には事前の申し込みが必要です。苔があるなどの事情で、雨天など、見学が中止になる場合があります。また、安楽庵の内部の公開は年に一度の予定です(すべて2017年10月現在)。

真宗高田派本山 専修寺 http://www.senjuji.or.jp/
安楽庵案内 http://www.senjuji.or.jp/sisetsu/anrakuan.php
「夢告」案内 http://www.senjuji.or.jp/thismonth/2017/kaisekiryouri_mukoku.php

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