何でもない故郷を映したPVがうつくしい。松阪市飯南町出身うたたねVoインタビュー@横浜

何でもない故郷を映したPVがうつくしい。松阪市飯南町出身うたたねVoインタビュー@横浜

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藤岡なつゆ:何でもない田舎の景色だけど、すごくいいって、どれくらいの人が感じるのかなと・・・。

今までにはない、斬新で新鮮なプロモーションビデオだと感じた。
東京や横浜を中心に全国で活動するバンド “うたたね” のVo藤岡なつゆさんの故郷、三重県松阪市飯南町という田舎の日常風景を切り取った映像。

 

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SUMMER SONIC 2016 GREEN FIELDに出演(HPより)

藤岡なつゆ:バンドメンバーが私の実家(松阪市飯南町)に、この曲ができる一年前に遊びにきたんです。その時にVoの小野がみんなの前でこの曲を弾き始めたんです。お披露目した場所でPVを作りたいと思いました。始めて曲を聴いて、メンバーも家族もその場にいて曲が流れていて、その空気感がとてもよかった。つくった本人(小野)もそれを感じていたと思います。彼の家族への想いも入っていると思います。

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うたたね(HPより)

うたたねの曲に乗せられたリリックは、飾った言葉でも主張するメッセージでもない、でもスーと胸に入ってきて、ずっと残るという不思議な感覚を筆者は覚えた。

もうじき雨が上がる。何となく臭いでわかる。風が肌をなぞって、形がわかる。左で灯が消えて、右で産声が上がった。風が雲を千切って、虹が顔を出す。
うたたね「うつくしいもの」より

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うたたね Vo 藤岡なつゆさん
三重県松阪市飯南町に育ち、大学進学で横浜へ。大学卒業後も東京を中心にバンドうたたねで音楽活動を続ける。

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藤岡なつゆ:横浜はメロコア、横須賀はハードコアが盛んで、ハードコアのバンドと一緒にライブを行うこともあって・・・。ハードコアバンドの間に出番だったりするのですが、意外と皆さんちゃんと聴いてくれるんです。

藤岡なつゆさんの生まれ育った場所は、松阪市でも山間の飯南町。
最寄り駅までバスで一時間。

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取材時に、うたたねを始めた学生時代を過ごした、想い入れのある横浜市白楽の商店街などを案内していただいた。
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昔からお世話になっているという音楽スタジオ

藤岡なつゆ:上京して驚いたのは人の多さ。あと満員電車。それが次から次にくるので驚きました。

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Vo・ギター 小野雄大(HPより)
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Vo・鍵盤 藤岡なつゆ(HPより)
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ドラム (もーしー)(HPより)
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ベース (ナムカワ)(HPより)

Voの小野さんも、田んぼが広がる新潟県の田園地域で育ったという。
その世界感が感じられる曲 “栞(しおり)”

いままで、こんな音楽ってあっただろうか。
確かに写真集やアート関連の雑誌では、田舎をアート感覚で捉えた作品は存在していた。
しかし音楽で、しかも比較的若い世代でこういった田舎を押しつけない、でもそこには茶畑や雪国の香りがしっかりと伝わってくる、そんな表現に出会ったのは今回が初めてだった。

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インタビューさせていただいた白楽のカフェ。

藤岡なつゆ:雨が降ったあとの臭いや虫の鳴き声を聴くと、飯南の実家を思い出します。霜よけの為の茶畑の扇風機の音みたいなのも。

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ご案内していただいた白楽の商店街

藤岡なつゆ:田舎から出てきて、町の人がわからない感覚があるような気がします。私の故郷みたいな、何でもない景色だけどすごくいいじゃないって、どれくらいの人がわかるのかなって。そういう視点ってみんな持っているのかなと。センシティブな感覚って、ずっと同じところに住んで居る人にはわかりずらいと思うんです。私は、なにもないとこから出てきたからこそ、なにもない良さがわかった。

私:そういう田舎の良さって、音楽を通じて伝えたいって思いますか?

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(HPより)

藤岡なつゆ:押しつけようと思いません。何かを伝えるというより、何かを感じてもらえたらいいなって。聴く方がそれぞれに。日々つまらないと思っているなら、それぞれの生活の中にハッとする、そういった感覚があればいいなって思います。

ふとした毎日に、そういった目線で田舎の日常にある魅力を感じる瞬間があれば、きっとそれは素敵なことだと思う。
それは、こころが休まる特別な時間なのかも知れない。

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(HPより)

:曲を作る時に意識していることってありますか?

藤岡なつゆ:恋愛とか、個人のそういうことが書けないというか、わかりやすい言葉を使えないです。そういう曲はつくったことがないです。聴いている人それぞれに感じてほしい。何かを特定しないようにしています。

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うたたね「うつくしいもの」PVより
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うたたね「うつくしいもの」PVより
うたたね「うつくしいもの」PVより
うたたね「うつくしいもの」PVより

あなたの田舎はどこですか?
故郷が田舎ではなくても、こころの中に在るあなたの田舎。
忘れてしまった大切な何かが、そこであなたを待っている気がします。


 

〜おまけトーク「世代感」〜

少し話題を変えてみた。テーマは「世代感」。
筆者は37歳。自身の信念を貫き通すでもなく、でも信念に則さないことからはなんとなく距離を置く。
最近いろいろな方とお話しするたびに思う事がある。それは、今の25歳くらい以上の方の感性がとても鋭く、信念を貫いているといった印象だ。さらに20歳前後の方々は、社会との関わり、とくに「社会を動かす」といったことにとても熱心な気がする。

藤岡なつゆ:それ、わかります。バンド内でも若い人ってすごく真面目に社会で働いているし。私の妹は「起業する」とか言ってるしっかり者。

昔から存在する田舎という魅力に、20代の方が気付き音楽というアートで発信する。
いい時代になるのではないかと思う。

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ラーメン好きの藤岡なつゆさんが教えてくれた横浜白楽のお店。アーティストの表情とは違う親近感を感じた。


 

うたたね

HP http://uatatanejapan.tumblr.com
FB https://www.facebook.com/utatanejapan
tw https://twitter.com/utatane_japan

 

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OTONAMIE TERRACE(通販サイト)でも、CDを販売しています。
https://otonamie.shop-pro.jp/?pid=109783801

※三重県でのライブは来年2月予定で現在調整中とのことです。

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村山祐介。OTONAMIE代表。OTONA MASTER。
ソンサンと呼ばれていますが、実は外国人ではありません。仕事はグラフィックデザインやライター。趣味は散歩。昔South★Hillという全く売れないバンドをしていた。この記者が登場する記事

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