ホーム 02【遊びに行く】 【伊賀FCくノ一】ホーム最終戦で一部残留を決める!なでしこリーグエキサイティングシリーズ第5節「伊賀vs湯郷」マッチレポート

【伊賀FCくノ一】ホーム最終戦で一部残留を決める!なでしこリーグエキサイティングシリーズ第5節「伊賀vs湯郷」マッチレポート

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11月3日上野運動公園競技場で行われたエキサイティングシリーズ下位リーグ5節は、ホームの伊賀が3-1で湯郷に勝利。最終節を待たずして下位リーグ2位以上を確定させ、1部残留を決めた。

スタンドまで届く大声で気合いを入れる両チームの円陣が、この試合の激しさを予感させた。
勝った方の1部残留が決まる伊賀FCくノ一と湯郷ベルの大一番は、「差し合いになる」という金鐘達監督の予想通り、両者の意地がぶつかり合った。


伊賀FCくノ一

前々節の高槻戦で手痛い敗戦を喫し、あとがなくなった伊賀は、「まだ完治していないが、そうは言ってはいられない状況なので」(金監督)とFW小川志保を前節の埼玉戦より先発起用。小川とマレアナ・シムを2トップに、杉田亜未をボランチに戻したシステムが的中し、アウェイで勝ち点3を得た。

今節も同じ布陣で湯郷を迎え撃ち、序盤こそ湯郷の勢いに押し込まれたものの、前線からプレッシャーをかけて徐々に流れをつかむ。

16分、MF鈴木薫子が宮間あやへのパスをインターセプトし、中央の小川へ預ける。小川はドリブルで湯郷DFを引きつけ、絶妙のタイミングで前線にスルーパス。それを受けたシムが左足を振り抜き、逆のサイドネットへ突き刺した。

日本での初得点を決めたシムは、「(小川)志保からのボールがパーフェクトだった。パスが本当にちょうど良いところにきたので、私にとっては簡単だった」と振り返った。

伊賀FCくノ一2点目も、2トップのコンビネーションから生まれた。23分、小川がドリブルで持ち上がり、DFに当たってルーズになったボールをシムが拾ってミドルシュート。リオ五輪出場を目指すアメリカU-23代表が、なでしこジャパンのGK福元美穂から2得点を奪う。

勢いに乗る伊賀は、さらにその2分後、同じくリオ五輪を狙う杉田が、シムとのワンツーで抜け出しスライディングシュート。試合を決定づける3点目をあげる。

伊賀FCくノ一しかし下位リーグに入り2度も後半アディショナルタイムに追いついている勝負強い湯郷は、3点差にも屈しない。前線にスピードのある浅野未希を投入し、追い風を味方に、宮間の正確無比なキックで伊賀の最終ラインに揺さぶりをかける。

61分、シムが「スピード、技術、フィジカルが揃った理想の選手」と評する、アメリカU-23代表候補エディー・エリザベスのスーパーゴールが決まると、湯郷の攻撃はさらに加速する。

「湯郷は1点入れると勢いに乗ってくるチームだし、セットプレーでもいいキッカーがいる。
1点入れられて、相手が放り込んでくる中でバタバタする場面もありましたが、みんなの表情を見ていても最後まで集中していたし、追いつかれる不安はなかった」と話すキャプテン・那須麻衣子を中心に、90分集中力を切らさず、湯郷の怒濤の攻撃をしのぎ切った。


前線からの守備で、取り戻した伊賀“らしさ”

伊賀FCくノ一

1週間前とは全く別のチームがそこにはあった。

「高槻戦はチームの状態も良くなかった。埼玉戦の前に選手で話をして、前から(プレスに)いくということを突き詰めていこうと話をしました」(那須)

伊賀の下位リーグ第3節までの失点はわずかに1。この数字だけ見れば、守備は悪くはないように見える。しかし守備に重心が置かれた分、攻撃が単発となり得点もわずかに1。伊賀が目指す“攻撃のための守備”は機能していなかった。

「以前から、前から(プレスに)行こうという話はしていたのですが、なかなかできずにここまできてしまった。高槻戦の負けがあったから、スイッチを入れられた部分もあった」(那須)

降格の危機に直面し、伊賀はようやく「前線からの守備で、高い位置でボールを奪い、速い攻撃を仕掛ける」という原点を見つめ直した。

先制のシーンでは、小川にボールが入った瞬間、FWのシムだけでなく、MFの杉田、松長佳恵、鈴木が一気に駆け上がり、守か攻への切り替えの速さが際立っていた。攻撃が単発に終わった高槻戦とは違い、厚みのある攻撃から多くのチャンスが生まれた。

杉田も「前節(埼玉戦)から、より前で奪っていこうという意識を持っていたので、その分攻撃にかけられる枚数も増やせて、厚みをかけられた」と手応えを口にする。

高槻戦での敗戦という高い“授業料”を払い、シーズン終盤にようやく本来のスタイルを取り戻した伊賀。リーグ戦は1試合を残すのみだが、原点である“攻撃のための守備”を武器に、15日から始まる「皇后杯」でタイトルを狙う。

伊賀FCくノ一

【試合結果】
2015プレナスなでしこリーグ エキサイティングシリーズ下位リーグ 第5節
伊賀FCくノ一 03-1 (前半3-0) 岡山湯郷Belle
【得点】16分、23分 シム マレアナ、25分 杉田 亜未
公式記録

【下位リーグ順位表】

順位 チーム名 勝点 試合数 得点 失点 得失点
1 伊賀FC 15 5 3 1 1 6 3 +3
2 湯郷ベル 12 5 1 3 1 6 6 0
3 大阪高槻 10 5 2 1 2 7 8 -1
4 AS埼玉 7 5 1 1 3 6 8 -2

 

akubi
akubi。OTONAMIE公式記者。 スポーツライター・カメラマンとして、なでしこリーグの伊賀FCくノ一の取材をしています。三重の皆さん、ぜひ伊賀FCくノ一を応援してください! 得意ジャンル:サッカー(特に女子サッカー)、フットサル、スポーツ  デザイン、アート。

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